お茶の花

茶の花?
私は見たことが無い。

幼少の頃、お寺の周りには茶畑があり、結構硬い目な深緑の細かい葉っぱというのを覚えている。
新芽の出る頃は鮮やかで柔らかい淡緑が映えて、祖母のしなやかな茶摘み姿が脳裏を過ぎる。
とにかく、茶木に花が咲くことは知らないで過ごしてきたのである。

お茶の花を知ったのは、つい最近のこと。

絵心のある友人が、茶の花をスケッチしていて
「え~っ?お茶の木に花が咲くの?」 って驚いたら、
「あれ~っ?お茶の花知らなかったの?」 と驚かれてしまった。

茶木の花は10月~11月に咲くという。
白い直径3~5センチくらいの花弁は愛らしい。
つばき目つばき科つばき属の常緑樹であることからして、
小ぶりのツバキの花そのものであるなと思う。

その友人から教えていただいたままに、さらに詳しく調べていうならば、
新芽には、カフェイン・カテキン・アミノ酸(テアニン)が豊富に含まれており、
花と同じくらいに膨らんだ果実(種子)からは
カメリア油 (酸化されにくいオレイン酸86%↑)を絞るということです。

でも実際のところ、お茶の花は咲かないほうがいいらしい。
なぜならば、天候とか管理の障害があると咲くのだというのだから、
まさに今年の夏は…異常な気候で雨は少なく真夏日和続き。
息苦しいひと夏の終わりには、この可憐な茶花に出会うのだ。
なんとも健気な花ではないか?

人への癒しを施し、人への健康を促すという恵みを残してくれるのだから
奇特な茶葉と花なのだと認識しなければいけないとも思う。

しかし、先日の台風26号はこれまた50年に一度の大型級。
風光明媚な温泉地伊豆半島を襲い大きな被害を残して立ち去っていった。
小さな子どもを含めて家族的に被害を受けて命を落としている。
テレビニュースからの映像でしか解らないけれど、伊豆大島の方々は、
日頃からの地震災害などの備えをされており、
台風が去った後の対応が本当に冷静というか
自然に対して謙虚なまでに黙々と後始末をしておられ、
悲しみに引きずられることなくそれぞれの役割に精魂を傾けて
難を乗り切ろうとされているように見える。

いまだ救助作業が続いているが、ただただ、命を落とされた方々のご冥福を祈り、
被害を受けた方々の健康が損なわれることの無いように、
早期の復旧がなされますようお祈りするばかりです。

今回は友人の絵心のお陰で、茶木の花についての学びを得、
和みの心と健康への誘いをしていただき原稿を揚げた
矢先の台風災害のニュースに心痛む私でした。
可憐に咲く茶の花物語の裏には、天候上の障害があると咲くと言う話は
なんとも皮肉な禍根をもたらしました。

話題提供者として恐縮の限りですが、皆様のご感想はいかがなものでしょうか?

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ノンちゃん

投稿者: ノンちゃん

大阪・住友病院で教育担当副部長を経まして、系列看護学校の副学長を歴任。その後、活躍の場を他の総合病院に移し、看護部長として就任いたしました。現在はワークステーションで登録スタッフの方の相談役として、様々なアドバイスを行なっております。長年の臨床経験・指導経験を元に得た知識を、皆さんにお伝えできればと思います。