歳月を経てみれば、やってみるべき新たなステージを創り出す力は、在るのよね。
陸上男子100mの「10秒の壁」を超えるという悲願は、
1998年、伊藤浩二選手が出した10秒00を出して以来、19年の歳月を要してきた。
2017年9月8日、日本学生対校選手権で桐生祥秀選手は、
ついに9秒98の快挙(10秒を切る日本新記録)をなした。
桐生選手自身は、2013年に男子100m予選で10秒2を出して、
9秒台スプリンターとして今日まで期待され続けてきたが、
最近の調子は必ずしも良いとは言えなかった。
先日の2017年8月12日の世界陸上競技選手権大会では、
男子400メートルリレーのみの代表選出という
不本意な出場となってしまって悔しかったろうとも思う。
しかし、創造への道となった400mリレーの結果は、なんと3位の銅メダル。
このリレー、ウサインボルト選手の最終レースということで
注目を集めていたのはご承知の通り。
最終ランナーとして走り始めたボルトはまもなく足を痛めて棄権し、
ジャマイカそのものが棄権となってしまった最悪のニュースは記憶に新しい。
日本選手の体格は、外国の選手よりも劣るという定評のなかで、陸上短距離の100mは、
いかに他者より速く走るか、人間の最も基礎的な能力を争うスポーツといわれている。
だからこそ、その運動能力の限界に挑む姿が人々に感動を与えつづけてきたということだ。
陸上短距離の、人の心を燃え上がらせる最速への挑戦と執念は、世界に共通するという。
日本で最初に、「10秒の壁」この厚い壁を、突破したのは、桐生選手。
今回、短距離陸上界では、多くの選手が育っているのを私たちはしっかり見届けている。
要するにライバルとなる選手がすぐそこに何人も存在しているのだ。
将来が希望的で頼もしいではないか!と思う。
知ったかぶりをしてこんな風に書きましたが、
最近、陸上競技に関して多くを知る機会に恵まれ、
私たちに、期待に胸弾ませるインパクトを与えてくれるこの頃であり、
記憶にとどまるようになってきた。
世の中は、少子化問題を抱えている。若者が少なくこの国の将来が危ぶまれているのだ。
ここしばらくは、スポーツにせよ、将棋など文化的競技にせよ、
何かと若者の活躍が著しく、彼らのコメントが逞しく明るいのだ。
ここを何とか、若者多き国へと飛躍し得る突破口になりはしないだろうか?
また超高齢者社会に成り果せて、
第2・第3のステージを歩む高齢者の社会的貢献が地道に着実に、
幼児・子供たち・若者たちへと度合いを増している。
お国に働き方改革などというレールに乗せていただくことも然ることながら、
いろいろ自分たちの居場所、働き場所を見つけて貢献している姿、
これを社会に積極的に露出しながら、堂々と楽しく、若者を育て、
高齢者を生き生きさせる社会づくりなんてのも、いいもんじゃないかしら?