新聞拾い読み:光が見える

小林麻央さんが、今年のBBC「100人の女性」に選ばれた。
乳がんの闘病記をブログ発信し始めてからの閲覧数は、
1000万超えと言われていますが、日本だけでなく世界に影響を与えているのだ。
「影響力を持ち、人の心を動かす 女性100人」。
選出の理由であるが、たしかに、闘病中の経験や思いなどを
包み隠さずブログ発信しており、進行性のがんと対峙している。
本当は苦しい悩みが、押し寄せてくる日々であろう波のうねりに屈せず、
葛藤の先にたどり着く思い「私が恐れていた世界は、優しさと愛に溢れていました」
そして「明るさこそ勝」と、がんとともに生きる今の心境を伝えている。
ブログ上での明るさは、もうしっかりと自分に俯瞰させていてゆるぎない。
何か、魔物を落としきったようなしなやかさがあって、逞しい。
凄いと申し上げる他ないです。

私の幼少期からの友人二人が、10年前(60歳前後のころ)、
それぞれ乳がん、子宮がんを発症し凄まじい闘病を経験している。
二人とも、治療上の後遺症(リンパ郭清術後のリンパ液うっ滞により
上肢や下肢がぱんぱんに膨張するなど)に影響された苦痛を日常的に背負っている。
二人とも「私のお世話になってきた大切な手足」と、
重量感の増す不自由で疼痛の伴う手足を、愛おしさを込めて丁寧に手当てしながら、
今においても社会的な仕事をしている。
麻央さんのように、お若くて進行性のがんという苦しみとは異なるかもしれないが、
「がん」という絶望的な重さが響く言葉が、わが身に降りかかる驚き、
「なぜ 私?」受け入れがたき言葉への虚脱感(このような表現は、
必ずしも適正なものではないかもしれないが)、
大きなショックを受けストレスが体全体を縛るような苦しみと葛藤で、
しばらくは身の置き場なく悩んだであろう嘗ての日々は、
もう遠く彼方の空に飛んでいったような…。
70歳を超えて、がんとの共存を受けいれて、明るく立派に社会貢献している姿を、
目の当たりにすれば、私の生き方、思想は、軟弱に思えてくる。
否々! ノンちゃん!くたばるな!と私自身に発破を掛けてみることにしよう。

「引きこもり」が続くと不安増大することを、京都大大学院医学研究科の研究グループが、
マウス実験で突き止めたと、23日に米科学誌「セル・リポーツ」に掲載された。
不安を和らげる「認知行動療法」や抗不安薬の開発に役立つ成果ということのようだ。
もう少し詳細に読み進めると、不安や快感などに
重要な役割をはたしている脳内の「側坐核」に着目。
隔離されたマウスの側坐核の働きが低下し、
意欲や気力に関係する脳内物質「ドーパミン」が分泌されにくいことが分かった。
また側坐核の機能低下に特定のたんぱく質がかかわっていることも分かったと。
グループは「社会から隔絶されると不安が強くなることを、
神経科学の視点からも明らかにすることができた。
人間でも同じメカニズムがあると考えられる」と。(11/24付毎日新聞より)

TVや新聞・雑誌などで「ひきこもり」の人たちへの、
様々な社会的・実験的な取り組みがなされているのが紹介されているが、
科学的に「引きこもりメカニズム」が、
こうして次第に明らかさを増して発表されると、うれしい。
現実的に吐露してみれば、「ひきこもり」の人々と容易には接しきれないし,
それゆえ処し方がわからず、理解深まらないままに遠ざかっていく。
遠く存在性を気にしながら、そのままに遠ざかっている(少なくとも、私はそのようだ)。
けれど、このように神経学的メカニズムが解明されてくると、反省的に理解的に、
状況を理解する努力が促されてくる。世の中、明るい光が差し込めてくると感じたものだ。

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ノンちゃん

投稿者: ノンちゃん

大阪・住友病院で教育担当副部長を経まして、系列看護学校の副学長を歴任。その後、活躍の場を他の総合病院に移し、看護部長として就任いたしました。現在はワークステーションで登録スタッフの方の相談役として、様々なアドバイスを行なっております。長年の臨床経験・指導経験を元に得た知識を、皆さんにお伝えできればと思います。