心の平和を求めて…!

今はもうすでに忘れ去っていた感動になっているのだけれど…。
この頃時々、20代に読んだアン・モロウ・リンドバーグ夫人の
著書「海からの贈り物」が、頭をよぎることがある。

海辺に打ち寄せられた貝殻たちの一つ一つから、
自由で開放的なメッセージを悟り受け取りながら、
静かな感動と感謝の眼差しで著者の言葉が私たちに届けられる
(とは、私流の読後記憶になっている)。

波音の中に漂うことに飽きず時をともにしながら目覚めていく。
そして静かに思考を引き寄せて、私たちに思考の波音を届けてくれる。
恒久的な関係などというものはなくて(中略)。
…凡て生きた関係は変化し拡張しつつあって、
常に新しい形をとっていかなければならない(後略)。

決して難しい本ではない。
波打ち際に打ち上げられた貝の一つ一つの
生命力を蘇らせてくれている。
静かではあるけれどエネルギーが周っている。

私は、幼年期を海辺で暮らしている。
幾種類かの貝を集めて、飽かず眺めていたのに、
どんな感動が湧いたというのだろうか?
数多く、種類多く集めたことに悦を感じ入り、
打ち寄せる波と戯れていただけの時を過ごしたというのだろうか?
海に遊ぶ時の反復を意に介せずに…すでに忘却なのである。

そして今、東日本大震災のあの津波の偉大で
不気味なエネルギーの前に、なすすべもなく立ちすくみ、
その後の復興に政治の手は必ずしも丁寧に
いざなってはくれないけれど、そこに生きる、
そこに行きたい懸命の自分たちのエネルギーで、
自由に健気に復興させる生命力がみなぎっている。

今になって、私の心が目覚め働き始めようとしている。
心の平和を求めて…。

阪神大震災から20年の1月17日、
改めて、思いを新たにしてお祈りを捧げます。

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ノンちゃん

投稿者: ノンちゃん

大阪・住友病院で教育担当副部長を経まして、系列看護学校の副学長を歴任。その後、活躍の場を他の総合病院に移し、看護部長として就任いたしました。現在はワークステーションで登録スタッフの方の相談役として、様々なアドバイスを行なっております。長年の臨床経験・指導経験を元に得た知識を、皆さんにお伝えできればと思います。