8日夜の赤銅色になった満月。これをもって皆既月食という。
3年ぶりの神秘現象が、鮮やかに私たちを堪能させてくれた。
むろん、赤銅色を肉眼でみたわけではない。
肉眼的には満月の輪郭を捉えながら黒い陰影が覆っていく。
満月の光から細い三日月の光へとゆっくり移動させながら皆既現象の完成に至る。
この過程を日本中の多くの人々が共有し、貴重な1時間の流れを堪能した。
短くも長くもなく惜しむことの無い素敵な時間であったと思え余韻に浸る。
何度も皆既月食現象についての説明が繰り返されていたので、知識を承知しつつも、
いざ!満月が現れると、これから始まる現象の論理など吹っ飛び(?)、
天体の華麗なる現象に、静かなる感動のため息がたなびいていた(に違いない)。
註:皆既月食は、見かけ上、太陽よりも月の方が大きい場合に起こり、
太陽の全面が月におおわれる。太陽・地球・月が一直線に並び、
月が地球の影に覆われる=実際は太陽を覆った黒い月=という現象
(参照:中学理科辞典、恩藤知典 編著、受験研究社刊)
その前日7日、ノーベル物理学賞は日本人3人の学者に決まった。
世界が認めた青色LED・科学の光明となる
青色発光ダイオード(LED)の平和的技術の開発で、
科学技術が人類に果たした光の平和的な開発に
貢献したことに対する受賞であると言えそうだが、
3人の学者は、
名城大終身教授:赤崎 勇、
名古屋大教授:天野 浩、
カリフォルニア大教授:中村 修二の各氏。
TVなどでお見かけする限り、陽気で爽やか、
3者3様の秘めた情熱のオーラを感じる(人物のモチベーションが面白い)。
LEDの詳細は解らないが、
【青色LEDが重要なわけは、三原色(赤・緑・青)で「白い光」を
実現させたということであるが、3氏は最もエネルギーが必要な青色を
生み出す素材が見つからなかった課題を追い続け、
窒化ガリウムを使って青色を出す半導体の開発に貢献。
青色の登場で光の3原則がそろい、白を含めたあらゆる色を出せるようになった。】
(【】内は、9日付毎日新聞記事引用)
「光」に因んだニュースの心地よさで思い出すが、
安倍総理は「すべての女性が輝く社会つくり」を打ち出し、
企業に対して数値目標を提起した。
政府主導の後押しがなければ、女性の社会進出は進まないのは寂しいけれど、
ようやく光の当たりにくい硬直した社会分野に光明を導かれることになるのだ。
(ただ、安倍総理の美辞表現は、いつも真実味が感じられないが)。
世の女性たちは、政治の後押しに今こそ奮起して、
持続的な努力と情熱で有効な光輝く実現にむけ
職場進出への挑戦をしていくべきだと思う。
それにしても社会貢献を地道に実践している方々に目がとまる。
NPO法人を設立して、政治の手が届かない
社会問題を担ってのNPO活動は、女性が4割も占めているという。
いつか実を結び光り輝く時が来て、継続性のあるつなぎを可能にしていけば、
未来に輝き、誰もが愛でる光となるのではと期待が膨らむ。
(それをもって社会的遺産とでも名付けようか)。