シニア・マンションに終の棲家として居住を決めて、早や3年が経ちました。
早いものですねえ、あっという間の3年は、竜宮城とは言わないまでも、ほとんどが楽しく心地よい日々でした、ということのようです。
もちろん私の不安定な体調は、色々様々にあり、孤軍奮闘の様相としては
「病気になって、病院受診・しばらく安静」
「動けないほどの脱力感に悩まされ1~2日は我が部屋に閉じこもり」
「転んでしまって脛脚or足首を打っては、何日かは痛みを辛抱していた」
「ちょっと風邪をひいてしまって熱を出したが2~3日で治まった」
そんなこんなの通常、どなたにも起こりうるアクシデントとの共存で、自立行動が可能な範疇でここまでを過ごしてきました。
とはいえ、前回のブログ投稿では、「真夜中の救急搬送の急病」が、ありましたが、基本的には、自立行動をとりながら、館内の守衛さんの協力・援助を頂くことになりましたが、そこが我がシニアマンションのシステムに助けられたということになる訳です。
3年間の生活環境の感想は?ということでは、自分自身の健康状態の維持管理は、大過なく過ごし得てきましたし、マンション内のシニア群コミュニケーションや、そこで働く事務業務や清掃業務や医務室の看護師さんの方々とのコミュニケーションは、きわめてスムーズで、問題や課題の早期発見・早期対応の在り方は、大きな問題になることは、いまだありません。
というわけで、この3年間、幸せ感の中で、高齢域の体力的な不都合を一つ一つ増やしながらも、楽しき我が家(我が身)を謳歌し得ているといえるでしょう。
親しき友・会えば気が合う友・イベント参加で趣味が合う語らい・共同空間での新聞を読みながらの世間ばなし、共有する時間はさまざまにあり、決して単調ではないリズムながら、高齢の私には、混乱を招かぬ不揃いなリズミカルさで自立度を高くして歩んでいるこの頃です。
左様な快適さの中で、私より20歳ほど若年の奥様(H夫人)と、お話しをする機会も多くあり、会えばにこやかに、賑やかにアレコレの話に火がついて、長話にもなる友(居住期間1年)ですが、最近、彼女がしみじみとこの1年を振り返り「ここで生きる今」を居住者の一人として、語ってくださいました。
彼女の許可を頂いて、以下の文面を啓上させていただきましたので、シニアマンション・エピソードとして、お読みいただければと思います。
私が初めてシニア住宅を知ったのは、現在87歳の父の介護を意識し始めたつい1年前(今から2年前)の時ですが、近くにシニアマンションが建ち“生活上大切な食事の試食”ができたので、食事を頂きました。
美味しくいただけたものの、それだけでは居住の良し悪しも解らず、「老人ホーム」のイメージのままでした。
その後、関東でのシニア施設に入られた、ご老人家族の挿話に目が留まり読んでみると、「親が入った施設に通っている間に、自分も気に入って、そこから仕事場に行くようになり、生活負担が改善された」という話を読み、とても驚きました。
なぜならば、「お金持ちの方しか入れない、と思い込んでいたから。そしてそのマンションの住所を確認すると某所ということで非常に納得し、思い込んでいた、老人マンションのイメージとは全く違う、新しいイメージに驚きつつ、これから高齢者の仲間になろうとするご夫婦での生活スタイルを、具体的に思い描くことができ、間もなく関西にできたシニアマンションの全体像を理解することができ、まだ働いている主人の会社近くにあるため、通いがってがよく、またマンション近くに住む高齢で一人暮らしの実父の家からの通いがっても良く、マンションには、好きな麻雀、温泉もあるということで、決定は迷うことなくできました。
それから1年。現シニアマンションでの生活の実際は、80代~90代の先輩の方々と一緒に、フラダンスや英会話などに参加し、朝にはラジオ体操も皆さんと一緒にするなどして、楽しんでいます。日中は、父のところや買い物に出かけ、午後からは、マンション内で行われている、ケア体操などをして、1日の終わりには、温泉に入り身体を温めます。
人前では、裸になることは、今でも多少抵抗がありますが、温泉に浸かっただけで、何もかもリセットされるようで気に入っています。あまりにも今の生活が楽しく、今月(6月)からは、館内のいろいろなイベントのお手伝いをすることにもなりました。
シニアマンションは、結構限りなく「自立」が基本ですし、実際、出費が嵩むことも事実ですが、館内職員の方々(事務職・清掃職・料理人・看護師etc)とのコミュニケーションは、普通のマンションよりフレンドリーで、24時間の見守りなど、ありがたく思います。転居して一番ありがたいのは、漠然とした生活から一変して、年齢を重ねても、次々とやりたいことが出てきて、計画も立てやすくなっていることです。メリハリのある日々を送ろうと、思えるようになりました。(H夫人談終)
以上、一住人の方の語りを文面に啓上させていただきましたが、今の世の中、結構何の頼りどころも儘ならぬ、少子高齢社会となり、経済の先細りは、やはり心配の種としては大きいです。
私自身、日々、我がマンションで生活しながら、多くの楽しき良き友人たちに癒され、助けられているのを感じているのですが、息子・親族・友人との往来は、其々が、たとえ遠くに離れていても、ここの皆さんは、何時でも心広くしていて、来なくとも寂しくなく、来ては尚うれしく、という気楽な日々を過ごし果せているように思われるのです。
コミュニケーションの難しさは、実際には多く、孤独な方もいらっしゃります。
けれど手の届くところに、最低限、有償無償の他者の手・声・笑顔・食があれば、自身の動きの弾みとなる、手がかりができるのではないかと、思うこのごろなのです。