遠隔介護ブログ(第24回)

こんにちは!
コーディネーターの渡邉です。

新型肺炎のニュースが日々流れる中、花粉が飛ぶ季節にもなってきたのにマスク不足、、不安な日々が続きますね。
早くこの新型肺炎の感染の広がりも終息を迎えてほしいと願うばかりです。

暗いニュースが多い中、私はこの本を読んで少し心が温かくなりました。

昨年亡くなられた女優の樹木希林さんの言葉を集めた「一切なりゆき」。
以前から読みたいと思いながら購入出来てなかったのですが、先月、弊社の休憩ルームの本棚が一新されて、そこに置いてある本はすべて借りられるという幸せな状況になりましたので真っ先に借りました。

樹木希林さんを好きな方は多いと思います。私も大好きで、たくさんの映画、ドラマ、樹木希林さんが出てらっしゃるというだけで観たりもしました。
その中でも、「寺内貫太郎一家」は、脚本の向田邦子さんのことが無茶苦茶好きなので、放映されてるときは私はまだこの世に誕生してないため、再放送などを探して何度も観ました。そこにはまだまだ若い樹木希林さんが、おばあさん役で出られており、今回読んだ本にはどうやって役作りしたかの工夫も書かれてました。
そんな女優としての話や、妻として、母として、祖母として、1人の女性として、いつもくよくよせず前向きに、自然に生きてこられた姿が、樹木希林さんの一言一言からうかがえ、読んで良かったと心から思える一冊でした。

 

さて、遠隔介護ブログももう24回目。
前回は、一人暮らしが限界に近づいてきたかも、、と書かせていただいた父のこと。

そのあとすぐに、弟が父のケアマネさんに施設入居を相談してくれたら、ちょうど新築されるサービス付き高齢者住宅が、父が住む市内、しかも父の弟家族宅の近く、電車の駅も近いし、前にはスーパーマーケットもあり、抜群の環境の中にオープンされる事を聞き、ケアマネさんはすぐに施設見学に行ってくださり、書類をもらってきてくださいました。

その書類を見て、私と主人もすぐに見学に行きました。
新築なのでもちろん綺麗なのと、隣には小規模多機能施設も併設されており、看取りまでされてる事も知り、そういった施設を昔から経営されてる代表者さんの知識と経験が詰まった、考えつくされたサービス付き高齢者住宅だと心から思い、ここがいいと1件しか見学してないのに、決断に近い思いになりました。

ただ、入居するのは父。
まだ父が本当に施設に入りたいかどうかも不明です。

翌々週、父が私と主人が暮らす家に泊まりにくる機会があったので、その中で、父と向き合い、そのまま見学に行こうと話しました。
父は、自分でももう一人暮らしがしんどく怖いと思っていたようで、前向きに考えたいと話してくれました。

父が泊まりに来たときもやはり、父にとっては1年に1回泊まってる娘の家でも

*ベッドの寝心地
*お風呂の高さ
*廊下に手すりがないこと
*皮膚にぬる薬を忘れてきたこと

など、いろんな不便があり、寝ようとしても寝れないくらい、あ〜してくれこうしてくれと呼ばれて私のイライラはピークに。

遠隔介護ブログなんて書かせて頂いてますが、共に暮らされて介護されてる方はこれが365日続くのかと思うと本当に大変なことだと感じ、やはり、介護というのはプロに任せないといけないと新たな思いにもかられたのです。

父自身での施設見学も終え、父も施設を気に入り、明日からでも入りたいと言い出し、もちろん準備もあるので2ヶ月ほどはかかりますが、おそらく入居にはなります。

自分のなかでは、父の一人暮らしの終焉を考えてからトントンと話が進んだので、これもご縁だなと前向きに捉えました。

お金のこともたしかにかなりかかります。
が、父が一人暮らしをしていることで買い物に行ってくれてるガイドヘルパーさんの費用、光熱費、買いすぎてしまう買い物の金額など考えると、そこまで負担が増えすぎず、やっていけるのではないかというカツカツのラインです。

父の思いもかたまり、ホッとした夜、あるドラマを、主人と観ていたときに涙が溢れてきて、ドラマを観ながら泣くのは私のいつものことなので、主人も最初はなんとも思ってなかったのですが、その時は涙が止まらず嗚咽になり、だんだん主人もどうしたんや?という顔になってきました。

父が施設に入居すること。
母が末期がんと分かったときに祖母(母の母)を施設に入れたときの母の気持ち。もう2人で暮らすのが限界、老老介護の限界を感じ祖父が施設に入ったときの父の気持ち。いろんなことを考え、やっぱり辛かったよねと思い起こすと(未だに父は、祖父の最期を家で看取れなかったこと、認知症病棟のようなところだったので、飲食も外出も自由ではない環境に祖父をおいてしまったことを悔やんでいるので)今回、自分のした選択がこれで良かったのか、父は本当は辛いのではないか、せっかく、あんなに大きな実家があるのに、子供も2人もいるのに自分の生まれ育った、一度も出たことない村を出るなんてかわいそうじゃかいかなど、いっぱい考えました。

ただ、主人からお父さんにとっても楽になるよ、ベストじゃないけどベターな選択やと慰めてもらい、たしかに、見学に行き、先に入られてる入居者さんに自分から自己紹介して馴染んでいこうと、さっそくする父。ここなら友達も来てくれやすいわと笑顔で語る父を思い起こすと、父にとって初めて実家を置いて便利な町で暮らせる貴重な機会を、まだ少しは体が動くうちにもてることは、幸せかもしれないと思えるようになりました。

全く家に帰れないわけではなく、届けさえ出せば外泊も外出も可能ですし、実際に今年は祖父や祖母、母の法事もあるので、そのときはまた親戚と実家に集まることにもなるので、そういった安心もあります。

ということで、この遠隔介護ブログでずっと書かせていただいた体の不自由な父の暮らしも、そろそろ違うステージにと向かうことになりました。

まだまだ準備段階ですし、実際施設生活が軌道にのるまではいろんなことが起こるのも覚悟しています。
すべて、経験として考えまた皆様に発信していけたらと思ってます。

今年の春も忙しくなりそうです。

 

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メディカリズム編集部

投稿者: メディカリズム編集部

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