こんにちは!コーディネーターの渡邉です。
11月30日土曜日、感染管理セミナーを開催させていただきました。
このテーマでのセミナー開催は初めてです。
弊社のセミナーでは、受講者様に毎回アンケートをお配りし、どんなセミナーを他に受けてみたいかという事も皆さんに意見を頂戴しているのですが、以前から「感染管理」のテーマについてのご要望は多く、どなたか講師がいらっしゃればと、毎年考えては計画実行できずにいました。
昨年度、ご縁がありお会いした木野田利枝先生が、感染管理のスペシャリストでいらっしゃって(もちろん認定もお持ち)、講演活動もされてるとお聞きし、ぜひにとお願いしたところ、快くお引き受けいただき、せっかくならインフルエンザをはじめ、感染症が多く流行する冬に入る前にということで、11月末の開催に至ったという流れです。
この開催に至るまで、木野田先生には何度も弊社にお越しいただき、お話をつめさせていただきました。その間に、木野田先生は、もともとおられた病院の感染管理対策室室長から、新しく移られた病院での育成部長にもなられ、そしてお孫さんも誕生され、子守をされる日もあるような、益々ご多忙な中で対応いただいており、先生のパワフルさに、いつも頭が下がる思いでこの日を迎えさせていただきました。
弊社顧問の楠本も木野田先生にお会いすると、木野田先生のお言葉、考え方、姿勢、笑顔からいつもパワーをいただくと、木野田先生のファンになっているくらい(もちろんわたしもですが)、このご縁に感謝している日々です。
そんな木野田先生の、「標準予防策を中心に看護師として出来る感染管理を学ぶ」というテーマでのセミナー。
初開催とあって、24席の満席を超える30名以上の方に早々からご予約いただき、やはり当日は急にきた寒さでお子さんの体調不良やご自身の体調不良などで欠席もあったものの26名の方が熱心にセミナーを受講いただきました。
先生は現在、奈良県にお住まいですが、もともとは、長崎県の対馬のお生まれという自己紹介から始められ、たしかに、純粋な関西弁ではないけど親しみやすいお言葉だなぁといつも思ってたのは弊社にも、長崎県出身の者が多いからなんだなぁとあらためて実感。
本題に入られる前に、感染管理の歴史などにもふれていただき、欧米が150年以上前から取り組まれていた医療現場での感染管理に対し、日本はまだ20年ほどということで、今回受講の看護師さんたちも、20代〜60代までおられましたので、看護学校で感染管理を学ばれた世代と学ばれてない世代にも分かれるのが、まだまだ感染管理の歴史が日本では浅いことの証明だなぁと思いました。
SARS(重症急性呼吸器症候群)騒動のときのお話や、麻疹の感染力の強さなど、看護師さんにとっては復習のようなお話だと思いますが、私にとってはどれも身近だけどもなかなか触れる機会のない話で、先生のご講義に引き込まれてしまい、自分が進行係であることを忘れるほど。
感染症は差別も生むということを言われていた先生。
SARS騒動のときにわたしは神戸で仕事をしてましたので、神戸に感染者の方が観光されたとか、感染者の方が住んでるなどの報道で、神戸のお店が軒並み臨時休業されたり、旅館やホテルはキャンセルが出ていたり、大阪の知人にはしばらく神戸に関係する人とは会いたくないと言われたり、自分が感染してなくてもそんな扱いをうけたので、感染されていた方は、体のしんどさも含め心身ともにどれだけの苦しさを味あわれたか、本当に心が痛みます。
看護師さんは、そうはいっても、感染症の患者さんだからと遠ざかることもできないですし、どんな外来患者さんがいらっしゃるかも分からない中、「自分を守りそして患者さんの命を守る」ことの大切さ、そこを大切にするための感染管理の大切さを、ひしひしと感じたご講義内容で、医療従事者の方々が本当にお忙しいなかで、感染管理をどうやって徹底されて取り組まれてるか、もちろんコスト面も考えながら工夫して努力されてるか、私も真剣に学ばせていただきましたが、受講者の看護師さんたちは、とても熱心にメモをとられながら聞かれておりました。
途中の休憩時間15分も、先生の周りには数人の受講者さんが集まられ、熱心に質問されており、前半の熱気も冷めないままで後半に突入。
後半はエプロン、手袋、マスクの選び方から、正しいつけ方、外し方も3名の方に前にでていただき、マスクは全員がつけてみて実践しながら、忙しい中で見落としてしまう点、気を付けないといけない点なども、学ばれました。
エプロンも手袋もマスクも先生が用意してくださいました、、本当に感謝です。
ラストは質問タイムも30分とっていただき、次々に挙手される方の質問にもお答えいただいたのですが、その質問の内容も先生のお答えも、すべて具体的で、どのような場面で看護師さんが日々悩まれ、コストも考えながらどんな工夫をされてるか(特に個人のクリニックや福祉施設では、まだまだ感染管理が徹底できる環境ではないことなども)、身につまされた時間でした。
受講者さんの中には、病院で感染管理委員をされている方もおられ、セミナー終了後には、「明日からすぐ実践できて、みんなに発信できる内容ばかりです」と、とっても素敵な笑顔で感想を言って下さり、「明日から実践出来る」という一言が、どれだけ尊いことかをあらためて感じさせていただきました。
もちろんセミナー終了後も先生は質問者さんに囲まれ丁寧に答えてくださってました。
先生が感染管理を臨床の現場で進められるなかで、大切にされてるのが、「頑張ってる人を褒める、評価すること」と言われてたのも印象的で、アンケートにも、その言葉をお聞きしぜひ自身の行動にもとりいれていきたいと書かれてる方もおられましたが、どんなことでもそうですが、やはり、みんなで現場を良くしていくには、頑張ってる人の真似をすること、気付いたら褒め合うこと、それが全員の努力の継続と、意識の向上につながること、その大切さを思い知らされた一言です。
先生の明るく元気でたくましいお人柄がにじみ出て、受講者さんみなさんが笑顔になったセミナーの時間。
管理者としてサード研修も終わられた先生が、職員スタッフも守り、患者さんも守り、自分も守りを継続されてきたことを、おしみなく伝えてくださった本当に貴重なご講義でした。
翌日、わたしはさっそくマスクをする機会があったのですが、我が家で大量買いしてるマスクが、感染予防のための正解のマスクではなかったことを発見し、次の購入時は気をつけねばと思ってます。
手術室勤務、手術室の師長もされていた木野田先生がオペ室内で今現在、感染管理や針刺し事故などの防止のためにされてる工夫をお聞きすると、「ドクターXとは違いますね」と言われる受講者さんもおられて、ドクターXファンのわたしは思わず声を出して笑ってしまいました。
真剣な中にも和やかなムードもたっぷりだったのも、先生のご講義のなめらかさと、受講者さんたちの「前向きに学びたい」と思われるお気持ちのおかげです。
受講者さんの中には、わたしの「遠隔介護ブログ」を、自身もお父様の介護をされてるので、読んで励みにしてるとおっしゃってくださる方もおられたのですが、セミナーで看護師さんたちが集まってくださると、初対面の方々ばかりなのに、すぐに打ち解けられ、セミナーに帰るときには一緒に帰られる方がおられるのも、職種の共通点で、日々の事を少し話されると、励まし合えること、笑い合えること、共感しあえることが、もともとの看護師さんたちのコミュニケーション能力の高さに加わり、すぐに仲良くなられるのだなぁと思います。
誰かと共感しあえるって、日々のストレスを軽減するうえで本当に大切なことですね。そんな出会いの場にも、弊社のセミナーがお手伝いできてるなら大変光栄です。
年内、弊社で予定してるセミナーは、12月14日土曜日14時からの『泌尿器セミナー』です。
大阪の急性期病院で泌尿器科のドクターをされている北風先生のご講義です。
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12月14日といえば、赤穂浪士の討ち入りの日ですね。47人くらいご参加いただけるように、告知も引き続き頑張ります♫