遠隔介護ブログ(第21回)

こんにちは。コーディネーターの渡邉です。
遠隔介護ブログ21回目です。

9月は敬老の日がありました。

幼い頃から、両家の祖父母に絵を描いたり、手紙を書いたり、プレゼントを買ったり、ご飯を食べに行ったり、敬老の日はいろんな思い出を作ってきたはずなのに、いま、4人いた祖父母が2人になって、2人ともが施設や病院にいて、外出届けすら出せないくらいになって、祖父のほうは差し入れも難しくて。となると、あれもしたかった、あそこにも行きたかった、そんな思いがいっぱいで、ここ数年、敬老の日をちょっと切ない思いで迎えています。

そして切ないといえば。。

父は地元の高齢者大学に行き、まだ足腰が元気な頃は、学年代表で弁論大会にも出たり、みんなとの遠足や旅行にも参加して頑張ってましたが、やはり押し車や車椅子が主となり、遠足や旅行にも参加したいと言ったものの、「家族(介護者)同伴でないと難しい」と返答されたんですね。
もちろん、父の遠足のために私や弟が仕事休むことも出来ないので、父には我慢してもらっていたのですが、そこから、父が高齢者大学を休むようになり、もう行きにくくなったんかなと思ってました。大学は送迎もあるので、車がなくなったことが原因ではないですし。

そしたら、「大学で過ごすときのお弁当がないから」という理由で、最近大学に行けてなかったことが判明したんです。

料理はするので、お弁当も以前は作ってましたが、今は、目も悪くなり、お弁当というものを作るのがしんどくなり、車もないので、買い物のガイドヘルパーさんや私と一緒でないと買い物もできず、学校に行く前に、賞味期限を気にしながらパンやお弁当を買うことが出来ない。

ちょっと不憫でした。
そこで、大学に行く3日前に実家に帰れた私は、少し日持ちする、ママカリ寿司を買い、大学に持っていくように言いました。
そしたら、ちゃんと大学に行き1日楽しく過ごしたそうで。

物事には全て理由があり、解決策もだいたいのものにはあるのを感じた出来事です。

写真の姫ひまわりは、実は父が見知らぬ女性からもらったもの。

ある日、ガイドヘルパーさんと、いつものスーパーで買い物をしてると、見知らぬご婦人から声をかけられ、「以前は奥様とお買い物されてましたよね、そして、お父様と来られてたときもありましたよね。」と。
仲睦まじく買い物する様子をそのご婦人は度々見られており、ただ、最近は父が車椅子に乗り、ガイドヘルパーさんと買い物するようになったのを見て、嫁や父がそばにいなくなったことを察してくださったようで、そのあと「お仏壇に供えてください」とこの花をくださったとのこと。

なんて心の優しい方なんでしょうか。
きっと、人のいたみがわかる、深みある人生を生きてこられたかたなんだろうなぁと思いながら、母の好きだった花瓶に入れ、仏壇の部屋に飾らせていただきました。

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そして、今回のブログ、ここまで書いてからもう少し書きたいけど後で。と思っていたら、、
病院に入院していた95歳の祖父が急死いたしました。

ブログの最初に「祖父と祖母、4人中2人生きてる」と書いたばかりですが、もう、母方の祖母一人になりました。

祖父はここ10年、入退院を繰り返し、その度に「危篤です」と病院や施設に呼ばれることもありましたが、会いに行くとピンピンしているということを繰り返していました。
わたしの地元では「ハブ」と呼ぶ、いわゆる毒蛇「まむし」に、数年前、畑仕事中にかまれたときも、これ以上被害者が出ぬようにと、持ってた草刈りカマでまむしを殺し、畑の近くのおうちまで行き、救急車呼んでもらって、自分で毒を吸い出したりしながら、病院についたときにも、ドクターに処置を指示したほどの強靭な心身を持つ祖父でしたので、100歳まで生きてくれるかな、父より祖父のほうが長生きしてくれそうだなとか、思ってたんですが。。

最後はあっけなく、でも、とても穏やかな表情で天に召されました。

しかも、宗派問わず言われる「1年で1番幸せな亡くなる日」とされている9月23日、お彼岸の中入りに。

1週間前に、わたしの従妹と叔母がそれぞれ行くと「今日、何日や」と聞いてきたそうなので、お彼岸の中入りを計算していたのかもしれません。

祖父への想いや、祖父の死、送る立場として学んだことを書くと、このブログがどんどん長くなってしまうので次回にさせていただきます。

そんな忘れられない9月を過ごした渡邉でした。

 

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メディカリズム編集部

投稿者: メディカリズム編集部

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